(み)
この夏の終わり近く、
花火を窓から眺めたときに、
多くの人も
そうかもしれないが、
音や光の勢いの良さを
感じると同時に、
どこかさみしい気持ちも
こみ上げてきた。
そしてそんなときも
あっという間に
過ぎ去る。
何事も
そうかもしれない。
そのような
花火のことを詠む
見上げれば
光がはじけ
花火かな
まるみ。
みあげれば
ひかり はじけて
はなび かな
まるみ。
この梅雨のある日あるとき、
雨、
曇り、
そして少し晴れたり、
そんな天気のなか
みずようかんを食べた。
季節は夏なのだが
肌寒さを感じたり、
だが動くと暑かったりと、
はっきりしない天候の日が
続いていた。
少しばかり
異常気象のようだ。
何か、気候の変動の
前触れのようなもの
なのかな、
などと思っていた。
雨と雨との
ちょうど間、
とでもいうようなときに
食した、
みずようかんの
印象を詠む
みずようかん
雨の隙間を
ほの甘く
まるゆ。
みずようかん
あめの すきまを
ほの あまく
まるゆ。