(ほ)
梅雨ではあるのだろうが
梅雨ともつかず、
夏ではあるだろうが
夏とも思えない、
そんな日が続くなかでの
眠れぬ荒れた夜
の様子を詠む
ほの白く
夏嵐の
明けて行く
まるみ。
ほのじろく
なつあらしの
あけて いく
まるみ。
この夏、
夕方から夜にかけての頃、
細い月が昇って来ていて
ああ、
新月も終わったのだなあ、
などと思ったことを
詠む
細い月
東の空の
夏姿
まるゆ。
ほそい つき
ひがしの そらの
なつすがた
まるゆ。